LibreOffice Writerは、ページおよび文字列の書式設定機能も含め、豊富な機能を持つワードプロセッサです。Writerのインタフェースは、他の一般的なワードプロセッサと似ています。また、通常、高価なDTPアプリケーションにしかないような機能も用意されています。
ここでは、Writerの主な機能について取り上げます。Writerの機能の詳細や使用方法については、LibreOfficeのヘルプや、8.10項 「その他の情報」に記載されているソースを参照してください。
ここで説明している情報は、他のLibreOfficeモジュールにも適用されます。たとえば、Writerでスタイルを使用する場合と同様に、他のモジュールでもスタイルを使用することができます。
新しいWriter文書を作成するには、次の2つの方法があります。
最初から. 最初から文書を作成するには、 › › の順にクリックすると、新しい空のWriter文書が作成されます。
ウィザード. 作成する文書に標準形式や定義済みの形式を使用する場合は、ウィザードを使用します。 › › の順にクリックし、手順に従います。
テンプレート.
テンプレートを使用するには、 › › の順にクリックし、多数のフォルダのいずれか(Business Correspondenceなど)を選択すると、選択したテンプレートのスタイルに基づいた新しい文書が作成されます。
たとえば、ビジネスレターを作成する場合は、 › › の順に選択します。ウィザードのダイアログを使用すれば、標準書式を使用する基本文書を簡単に作成できます。ウィザードのダイアログのサンプルは、図 9.1にあります。
必要に応じて文書ウィンドウにテキストを入力します。ツールバーまたはメニューを使用して文書の外観を調整します。メニューまたはツールバーの該当するボタンを使用して、文書を印刷または保存します。メニューのオプションを使用すれば、文書にテーブル、画像、図などの項目を追加できます。
Writerを使って、他のさまざまなワードプロセッサで作成されたドキュメントを編集できます。たとえば、Microsoft Word文書をインポートして編集し、再びWord文書として保存することができます。大部分のWord文書は、問題なくLibreOfficeにインポートできます。また、書式やフォントなど、ドキュメント中の情報も同じように保持されます。ただし、複雑な文書(複雑な表、Wordマクロ、または特殊なフォントや書式を含んだ文書など)の場合は、インポート後に文書を多少編集しなければならないこともあります。LibreOfficeでは、ドキュメントを他の一般的なワードプロセッサのファイル形式で保存することができます。同様に、LibreOfficeで作成した文書をWord形式のファイルとして保存し、それをMicrosoft Wordで開くこともできます。
そのため、Wordユーザと頻繁に文書を共有するような環境でLibreOfficeを使用する場合でも、ほとんど問題なく文書ファイルをやり取りすることができます。ファイルを開いて編集し、Wordファイルとして保存してください。
直接書式設定せずにスタイルを使用した場合、次の利点があります。
ページ、パラグラフ、テキスト、およびリストのスタイルに統一性がもたらされます。
後から書式設定を簡単に変更できるようになります。
別の文書からスタイルをロードして再使用します。
1つのスタイルを変更すれば、そのプロパティがその子孫に渡されます。
たとえば、文字列を選択し、ボタンをクリックして文字列を強調した場合、後で太字から斜体に変更しようと思ったら、太字の箇所を1つ1つ探して手動で変更しなければなりません。ところが、文字スタイルを使えば、そのスタイルの書式定義を太字から斜体に変更するだけで、同じ書式を適用したすべての文字列が、太字から斜体に変わります。
LibreOfficeでは、ドキュメント中のさまざまな要素や書式の一貫性を保つためにスタイルを利用することができます。利用できるスタイルの種類を次に示します。
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スタイルの種類 |
機能 |
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ドキュメント中のさまざまな種類の段落に、標準の書式を適用します。たとえば、段落スタイルを適用して、見出しにフォント、フォントサイズ、見出しの上下の間隔、見出しの位置、および他の書式仕様が設定されるようにします。 |
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文字列に対して標準の書式を適用します。たとえば、強調する文字列を斜体で表示する場合は、文字列を斜体にするスタイルを作成し、それを目的の文字列に適用します。 |
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枠に対して標準の書式を適用します。たとえば、ドキュメントで傍注を使用している場合、境界、位置、および他の書式を定義した枠を作成し、適用することにより、すべての傍注が一貫性のある外観を持つように設定できます。 |
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特定のページに対して標準の書式を適用します。たとえば、ドキュメントの先頭ページ以外の各ページにヘッダやフッタを表示する場合は、ヘッダとフッタを表示しない「最初のページ」スタイルを使用します。また、左ページと右ページで異なるスタイルを使用することで、見開きページの内側の余白を大きくし、外側にページ番号を記載することもできます。 |
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特定のリストに標準の書式を適用します。たとえば、四角いチェックボックスを先頭に記載したチェックリストや、先頭に中点を記載したリストスタイルを定義しておけば、それを適用して簡単にリストを作成することができます。 |
メニューオプションやボタンによる書式設定は、適用されているスタイルの設定に優先します。たとえば、ある文字列に対してボタンを使って書式を設定し、他の文字列には強調スタイルを適用して太字を設定した場合、スタイルを変更してもボタンを使って書式が設定された文字列は変わりません。また、ボタンを使って太字にした文字列にスタイルを適用した場合でも、ボタンを使った太字の設定が優先されます。文字列で太字を無効にした後でスタイルを適用する必要があります。
同様に、 › の順に選択して段落に書式を設定すると、段落間の書式設定に不整合が発生する可能性があります。特に、書式設定が違う他のドキュメント間で段落をコピー、貼り付ける場合などに、この問題が発生する可能性が高くなります。ただし、段落スタイルを適用した場合、書式は一貫性が維持されます。スタイルを変更すると、そのスタイルで書式設定されたすべての段落に変更が自動的に適用されます。
ウィンドウ(旧バージョンでは)は、テキスト、段落、ページ、フレーム、およびリストにスタイルを適用するための汎用的書式設定ツールです。このウィンドウを表示するには、 › の順にクリックするか、F11を押します。
デフォルトでは、ウィンドウは個別のウィンドウに表示され、画面上の任意の場所に移動することができます。ウィンドウは、Writerインタフェースの同じ部分に常に表示するようにドッキングできます。このためには、灰色のフレームが表示されるまで、Writerのメインウィンドウの左または右にタイトルバーをドラッグした後、マウスボタンを離してその位置を決定します。ウィンドウのドッキングを解除し、再びフローティングウィンドウとして表示するには、アイコンバーを別の場所にドラッグします。
ドッキングとドッキング解除の要領は、ナビゲータを含めて、LibreOfficeの他のウィンドウでも同じです。
LibreOfficeには、あらかじめ定義されたさまざまなスタイルが用意されています。これらのスタイルをそのまま利用したり、スタイルを変更したり、新しいスタイルを作成したりできます。ウィンドウ下部のドロップダウンリストから、ウィンドウで表示するスタイルの種類を選択します。次にスタイルについて詳しく説明します。
スタイルを適用するには、スタイルを適用する要素を選択してから、ウィンドウ中の適切なスタイルをダブルクリックします。たとえば、ある段落にスタイルを適用する場合は、その段落中の任意の場所にカーソルを移動してから、目的の段落スタイルをダブルクリックします。
スタイルの内容を変更するだけで、ドキュメント全体に書式設定を反映させることができます。ドキュメント内の各部の書式を個別に変更していく必要はありません。
既成のスタイルを変更するには、次の手順に従います。
ウィンドウで、変更するスタイルを右クリックします。
をクリックします。
選択したスタイルの設定を変更します。
設定可能な項目の詳細については、LibreOfficeオンラインヘルプを参照してください。
をクリックします。
LibreOfficeには、さまざまな用途に適したスタイルがあらかじめ用意されています。ただし、多くのユーザは、今は存在していないスタイルでも、いつかは必要となることもあるため、独自のスタイルを作成しようとします。
› の順に選択するか、F11を押して、ウィンドウを開きます。
この操作は、作成するスタイルの種類に合ったスタイルのリストが表示されている状態で行ってください。
たとえば、文字スタイルを作成する場合、ウィンドウ内の対応するアイコンをクリックして、確実に文字スタイルリストを表示します。
ウィンドウの、空の領域を右クリックします。
をクリックしてスタイルダイアログを開きます。タブがあらかじめ選択されています。
最初に最も重要な3つのエントリを設定します。
スタイルの名前。任意の名前を入力します。
作成するスタイルに従うスタイル。Enterを押すと、選択したスタイルが使用されます。
スタイルが依存するスタイル。選択したスタイルを変更すると、作成するスタイルも変更します。たとえば、一貫したヘッダを作成する場合は、「親」ヘッダスタイルを作成して、それ以降のヘッダをその親ヘッダに依存させます。これは、たとえばフォントサイズなど、変える必要のあるプロパティを変更するだけなので便利です。または、を選択します。
各タブで設定できるオプションの詳細を表示するには、該当するタブをクリックしてから、をクリックします。
をクリックして確認し、ウィンドウを閉じます。
背景と境界を持つメモが必要だとします。このスタイルを作成するには、次の手順に従います。
F11キーを押します。ウィンドウが開きます。
リストが表示されていることを確認します。最初のアイコン(¶のように表示されます)が有効になっている必要があります。
ウィンドウの空の領域を右クリックして、を選択します。
タブで次のパラメータを入力します。
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メモ |
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メモ |
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- なし - |
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カスタムスタイル |
タブで、のラベルが付いたインデントを変更します。上下の間隔を広げる場合は、との値を変更します。
タブに切り替え、背景の色を変更します。
タブに切り替え、線の配置、線のスタイル、色、および他のパラメータを指定します。
をクリックして確認し、ウィンドウを閉じます。
文書内の文字列を選択し、スタイルをダブルクリックします。スタイルパラメータが文字列に適用されます。
文書を印刷する場合、偶数ページと奇数ページを作成することをお勧めします。このようなページスタイルを作成するには、次の手順に従います。
F11キーを押します。ウィンドウが開きます。
リストが表示されていることを確認します。
ウィンドウの空の領域を右クリックして、を選択します。
タブで次のパラメータを入力します。
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左ページ |
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空のままにします。後で変更します。 |
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対象外 |
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対象外 |
他のタブでも任意にその他のパラメータを変更します。ページ書式と余白(タブ)、またはヘッダおよびフッタを適用したい場合があります。
をクリックして確認し、ウィンドウを閉じます。
手順9.3「偶数(左)ページスタイルの作成」の説明に従いますが、タブでRight Pageの文字列を使用します。
ポップアップメニューから[左ページ]のエントリを選択します。
左ページスタイルで指定したパラメータと同じものを選択します。偶数ページの左と右の余白に異なるサイズを使用した場合は、奇数ページでもこれらの値を適用する必要があります。
をクリックして確認し、ウィンドウを閉じます。
次に、左ページスタイルを右ページスタイルに連結します。
エントリを右クリックして、を選択します。
ポップアップメニューからを選択します。
をクリックして確認し、ウィンドウを閉じます。
スタイルを連結するには、ページが左(偶数)ページであることを確認し、をダブルクリックします。文字列がページの文字制限を超えた場合は、文字列は自動的に右ページにまわされて、右ページの場合も同様にまわされます。
Writerを使って大きな文書を作成、編集したり、他の作業を行うことができます。大きな文書は、単一のファイルのこともあれば、複数のファイルから1つの文書が成り立っていることもあります。
ナビゲータには、文書の内容についての情報が表示されます。また、このツールを使って、ドキュメント内の別の部分に素早く移動することもできます。たとえば、ナビゲータを使って文書に含まれているイメージのリストを表示することができます。
ナビゲータを開くには、 › の順にクリックするか、F5を押します。Navigatorに表示される要素は、Writerにロードされている文書によって異なります。
ナビゲータ中の項目をクリックすると、文書内の該当する項目に移動します。
本などの、大きな文書を作成、編集する場合、その内容をすべて1つのファイルに保存する代わりに、複数のファイルを管理するマスタードキュメントを作成し、作業を簡素化することができます。マスタードキュメントを利用すれば、大きな文書に素早く書式を設定したり、個々のサブドキュメントに移動して編集することができます。
Writerのマスタドキュメントは、複数のWriterファイルを保管するコンテナとしての役割を果たします。たとえば、章単位にファイルを作成し、それをまとめてマスタドキュメントに保管、管理することができます。マスタドキュメントは、単一の文書に対して複数のユーザが共同作業を行うような場合にも役立ちます。このような場合、各ユーザの担当範囲に応じて文書を分割し、それをマスタードキュメントで管理すれば、複数の担当者が文書に対して同時に作業を行うことができます。他のユーザの作業を上書きする心配もなくなります。
› の順にクリックします。
または
既存の文書を開いて、 › › の順にクリックします。
ナビゲータウィンドウでを選択し、ボタンを押したままにします。
にマウスを動かし、マウスボタンを離します。
既存のファイルをマスタ文書に追加するファイルを選択します。
新しい文書を作成し、マスタ文書に追加するには、 › の順に選択します。LibreOffice Writerウィンドウで別の新しいファイルが開きます。ファイルの内容がマスタ文書に統合されます。マスタ文書の一部としてファイルを保存するには、マスタに切り替えて、開いているファイルメニューにファイル名を入力し、をクリックします。
文字列を直接マスタ文書に入力するには、 › の順に選択します。
LibreOfficeヘルプファイルには、マスタ文書での作業に関する詳細な情報が含まれています。「マスタドキュメントとサブドキュメントを使用する」を参照してください。
サブドキュメントにあるスタイルは、すべてマスタドキュメントにインポートされます。マスタドキュメントで一貫した書式設定を利用するには、各サブドキュメントで同じテンプレートを使ってください。必ず同じテンプレートを使わなければならない訳ではありませんが、サブドキュメントの書式設定が違っている場合、不整合を発生させずに、マスタドキュメントにサブドキュメントを正常にインポートするには、書式を再設定する必要があることもあります。たとえば、2つのサブドキュメント間で、同じ名前でも異なる書式が設定されたスタイルが使われている場合、それらをマスタドキュメントにインポートすると、最初にインポートされた文書のスタイルが使われます。
完全装備のワードプロセッサとしての機能のほかに、WriterにはHTMLエディタとしての機能があります。WriterにはHTMLタグが含まれています。このタグはWriter文書に他のスタイルを適用するときと同じように適用されます。オンラインに表示される状態でドキュメントを表示したり、HTMLコードを直接編集することができます。
› › の順にクリックします。
F11を押し、ウィンドウを開きます。
[スタイルと書式]ウィンドウの下にあるをクリックします。
を選択します。
スタイルを使ってテキストにタグをつけ、HTML文書を作成します。
› の順にクリックします。
ファイルを保存したい場所を選択して、ファイルの名前を入力し、リストからを選択します。
をクリックします。
HTMLコードを直接編集したい場合、または、HTMLファイルをWriter文書として編集したとき作成したHTMLコードを表示したい場合、 › の順にクリックします。これで、[HTML Source]モードでは、リストは使用できなくなります。
まだHTMLドキュメントを保存していない状態で、初めてHTMLソースモードに切り替えると、ファイルの保存を求めるダイアログが表示されます。